ASAKURA DISTILLERY

BOTTLED COCKTAIL A study on
creativity
トップバーテンダーの味を、ご自宅で
第1章 Staying positive

 2020年4月。新型コロナウイルス感染症にかかわる緊急事態宣言が発令されました。様々な産業が深刻なダメージを受ける中、私たちが製造した酒類を提供いただく大切なパートナーの皆様も大きな影響を受けました。夜間に酒類をメインで提供されるバーの皆様もその渦中にいらっしゃいました。

 ここで、話をコロナ禍以前に少し巻き戻してみます。数年前から、海外では「ボトルドカクテル」と呼ばれる新しいタイプのお酒に流行の兆しがありました。ボトルドカクテルは、バーでプロバーテンダーが作るカクテルをそのままボトルに詰めて販売する商品のことです。これにより、好きなバーテンダーのカクテルを、好きな時、好きな場所で味わうことができます。

 そして、コロナ禍が訪れました。

コロナ禍が長引き、おうち時間が増える中、誰もがかつての日常を渇望しています。馴染みのバーを訪れ、とりとめのない会話を交わしながら、お気に入りのカクテルを味わう。今となっては、この上なく貴重な時間だったのかもしれません。休業を余儀なくされたバーテンダーの皆様とお話しをすればするほど、心が痛みました。なんとかバーテンダーの皆様の苦しみを和らげ、また、バーを愛する皆様にかつての安らぎとワクワクをお届けできないか。そこで想起したのが、ボトルドカクテルでした。自宅にいながら、行きつけのバーのカクテルを楽しめるこの商品は、この状況において救世主となりうるのではないか。私たちはそう考えました。

 こうして5月、弊社ボトルドカクテルプロジェクトは始動しました。福岡を代表するバーのバーテンダー3名様(上野真暉バーテンダー、小原義満バーテンダー、新谷彰教バーテンダー)にカクテルレシピを考案していただき、頂いたレシピを再現する準備を整え、いよいよ2020年12月、クラウドファンディングサイト・CAMPFIRE上にて公開開始となりました。

第2章 Most popular
bottled cocktail
project in Japan

 クラウドファンディングでの公開後、「コロナ禍でもポジティブに、前向きな」プロジェクトは多くの方に共感していただきました。
 おかげさまで公開終了時には、当初の予想を大きく超え、延べ356名もの方にご支援を頂戴しました。ご支援いただいたお客様から、「なじみのバーのカクテルが飲めて嬉しい」、「バーを支援する手段を探していたところだった」などとお褒めの言葉を頂いた事、そして何よりプロジェクトを共に行ったバーテンダーの皆様の笑顔に触れた時、コロナ禍の大変な状況ですが、人の心をつなぐ事ができたのだ、と感激しました。

CAMPFIREプロジェクト
第3章 From Fukuoka to Japan, and beyond

 そして2021年夏、現在。
 東京や京都を活動の拠点とする、日本を代表する若手バーテンダー様4名と新プロジェクトチームを結成し、ボトルドカクテルプロジェクト第二弾が進捗中です。

ボトルドカクテルプロジェクトにおける私たちの抱く夢は、私たちの大切なパートナーであるバーテンダーの皆様が長年をかけて築いてきた大切な文化を守ることです。